(本部・スイス)[2003/8/19] 地球の表面積12%におよぶ保護地域について議論する 「保護地域は我々の未来を守るための基礎となるものだ」とは2003年9月8日より南アフリカの都市ダーバンで開かれる第5回世界公園会議に対して、主催者である南アフリカ大統領ネルソン・マンデラ氏の発言である。

この会議は10年に1度開かれ、地球の保護地域に関する情報を蓄積し、未来の行動の優先順位を決定する。第5回会議のテーマ「境界を越える利益」は、保護地域内の人々の必要性と、社会に対しての経済的、政治的、環境的利益に焦点を当てることを強調している。保護地域の効果的なネットワークなしには、これら全ての利益―清浄な水と空気、肥沃な大地、感動的な景観、ユニークな野生生物―は失われてしまうだろう。

1ヶ月の開催期間の間に、2500もの保護地域の専門家や政府代表、地方公共団体、民間部門が集まることになる。公園の運命が参加者の願いや情熱によって、また、彼らの背後の組織力によって決定されるだろう。

ダーバン会議は保護地域に対する施策の更新とグローバルアクションに拍車をかける上でひとつの道標となるだろう。会議ではダーバン・アコードとアクション・プランを出し、保護地域システムの重要な課題と今後10年間の発展のための指針を提示することになっている。

会議は、国連保護地域リスト2003を含め、保護地域や生物多様性の保全に必要な最新の伝統的に最もすぐれた知識を明らかにし、UNEP(世界環境計画)の世界自然保護モニタリングセンターやIUCNの世界保護地域委員会につながっていく。

以下の項目は地球の表面積12%におよぶ保護地域がどのような現状であるかをまとめたもので、会議の参加者は、共同で次の2013年世界公園会議を目指した目標を立てることになる。

IUCN世界公園会議のスコアーシート

前回の世界公園会議は1992年ベネズエラのカラカスで開かれた。それ以来おおくの発展がなされた。

この10年間で地表の保護地域の面積・割合は、共に2倍近く拡大した
保護地域によって覆われる陸上や海洋地域を10%にするという目標をはるかに超えるものであった
保護地域は生物多様性条約(批准国187)の実行において重要な要素として認識されるようになった
保護地域は国際的な境界を横切って上手くリンクさせることができ、場合によっては平和に対して重要な貢献をしている
伝統的な他の非科学的知識の価値が認識され、ローカルコミュニティーはいっそう保護地域管理に従事するようになってきている しかし、保護地域は以下の点が不充分である
陸、淡水、海洋を覆う真に見本となる体系になること。例えば、世界中の全ての湖システムのうち1.5%しか保護地域の恩恵を受けていない。
耐え難い割合で続く種の減少を停止すること。2002年IUCNの発表したレッドリストによると11,167の生物種が地球規模で絶滅の危機に脅かされている
無条件の公的政治的支援を達成すること。多くの利害関係人が保護地域を自分達の活動に対する壁であると見ている。そして、多くの保護地域が現実的ではなく、紙の上での保護地域として存在している
十分に基礎技術や金融、他の資源を保障すること。より効果的に施策を改良すべき点があり、現在の保護地域システムは7倍に増加する必要がある
困難に際し自らの力で守ること。過去10年は衝突と暴力が増加した期間であった。コロンビアやシエラレオネ、ニューカレドニア、フィリピン、スリランカ、ミャンマー、コンゴ民主共和国、これらの国は地球の生物多様性の重要な保有国であるが、結果として保全プログラムの維持に対して厳しい挑戦に直面した。