2004年10月14日 (ワシントン、アメリカ/グラン、スイス)]
最も体系的に行われた研究によると、世界の両生類は、これまでに例を見ないほど壊滅的な状況下にあり、過去数千年単位の絶滅と同様の規模の絶滅をわずか1世紀で経験したことになる。

60を超える国の500名の科学者の協力によって行われている世界両生類アセスメント(Global Amphibian Assessment)は、14日、主要部分をインターネット情報サイトのサイエンスエクスプレスに発表し、次回の「サイエンス」に全文を掲載する予定である。

Mallorcan midwife toad

両生類は、高い透過性の皮膚を持ち、淡水や大気の環境変化に極めて敏感なことから、「炭鉱のカナリア」のようなものといわれている。

「両生類は、全般的な環境の健全性を図る上で、自然界で最も優れた指標のひとつである。その破滅的な減少は、現在が重大な環境破壊の時代であるという警告といえるだろう」とコンサーベーション・インターナショナル(CI)会長、ラッセル.A.ミッターマイアー氏は語る。

 

Kihansi spray toad

ヨーロッパ、アジア、アフリカなど世界のほとんどの地域では、病気の影響はほとんど見られない。むしろ、生息地の破壊、大気や水の汚染、消費(ペットや漢方薬等)需要などが減少の原因となっている。

科学者は、今、急ぎ資源と努力を投じれば、現状のネガティブな影響の多くを取り除けると確信している。両生類の生存の確率を高めるには、新たな保護地域の創設や保護増殖事業、共同体とのよりよい連携、淡水システムの保護が必要だ。

「多くの両生類は、淡水に依存し、汚染の影響を受けている。その急速な減少は地球の持つ重要な生命維持のシステムが壊れつつあるということを示している。」--IUCN/CI生物多様性アセスメントチームのシニアディレクターであり、この研究のリーダーでもあるサイモン・スチュワート氏

「両生類に問題のあることは有名だったが、このアセスメントはその疑念を確信へと変えた。私達は、両生類の絶滅を防ぐためにも自然地域の保護や両生類の病気の研究を促進する必要がある」--ブルース・ヤング氏(ネイチャー・サーブ自然保護グループ/動物園学)

 

Red rain frog

日本に生息する絶滅のおそれのある両生類のリストはこちら(pdfファイル)