- 作成日:2016年06月21日
2016年6月20日(月)より2日間、日本、中国、韓国のIUCN会員が一堂に集まり、各国の活動の情報交換やメンバー交流を行う、記念すべき第1回会合にIUCN日本委員会は参加します。この会員会合は日本・中国・韓国の民間レベルでの協力関係構築の必要性を共有したことから始まりました。
というのも、政府レベルでは、この三カ国は時に激しい意見対立に陥ることがあるからです。例えば、2015年6月末に開催された、第39回世界遺産委員会では、「明治日本の産業革命遺産-製鉄・製鋼、造船、石炭産業-」を、戦時中の日本と韓国の歴史も踏まえ、世界遺産として認めるか否か・どのような文言で認定するかの激しい議論が行われたのは記憶に新しいところです。
このように日本と韓国の政府レベルでの関係が不安定になる中で、IUCN会員間で市民レベルで繋がりを保ち、アジアの協力関係向上のための活動を進めていきたいと話し合い、IUCN会員の交流事業を行うアイディアが生まれました。
その後、2015年8月に開催された、IUCNアジア地域会合の際に、日本、中国、韓国の代表者が集まり、具体的な会議の開催形態(例:毎年開催すること、フィールドトリップを実施することなど)を決定し、記念すべき第1回目は、韓国のIUCN国内委員会のご好意により、韓国環境省・済州島特別自治府の支援を受け、第5回世界自然保護会議(IUCN総会)を開催した韓国・チェジュ島で開催される運びとなったのです。
今回の会議には、中国、韓国から約15名ずつ、日本からは4名が参加しています。会議では、各国国内委員会の活動紹介・第6回世界自然保護会議に向けた情報交換・2020年とそれ以降の活動についての意見交換・済州石文化公園(Jeju Stone Park)へのフィールドトリップなどが予定されています。3カ国の交流を通して、活動への理解を深めながら、今後の協働した活動発展の可能性を探っていく予定です。
IUCN-J事務局/日本自然保護協会 佐藤真耶
(当会議の参加には、地球環境基金の助成を頂いております)