IUCNアジア地域フォーラム1日目にはユースによるパネルディスカッションが行われました。
IUCNでは、ユース戦略を策定しており、ユースの参画にも力を入れています。
IUCN-Jでも、日本仕様にIUCN-J将来世代戦略をアレンジして策定し、国際経験継承事業などユースのエンパワーメントに取り組んでいます。今回もIUCN-Jからは3名の派遣を支援し、IUCN-Jインターン生2名、若手の私を含めて計6名のユースが日本からIUCNアジア地域フォーラムに来ています。
ユースセッションでは、ユース戦略の紹介と戦略実行のためのIUCN Youth Advisory Committeeが紹介されました。
また、意味あるユースエンゲージメントを実現するにはエンゲージメントを測る必要があること、ユースは実行だけでなく、プランの方にも貢献することができること、ユースにはパッションがあり、プラットフォームは地域を超えて、ユースの声を増幅させる効果があることが述べられました。
そして、一般への生物多様性の重要性を広げる手段として、成功事例や物語を伝えていくことの大切さが述べられました。
登壇者の中には、IUCN Youth Advisory Committeeのメンバーはもちろん、自ら団体を立ち上げ活動するユースや生物多様性について専門で学んでいない学生もおり、彼女は生物多様性専門じゃない学生だからこそ新しい視点やデジタルやSNS(TickTockやFacebook)等を用いて、専門的過ぎず、一般にもわかりやすい形で伝えられることに言及しました。SNSが地域レベルだけでなく世界にも影響を与えることができることも含め、ユースには、変化を起こすポテンシャルやエネルギーがあることも述べられました。
最後のQ&Aセッションでは、IUCN YOUTH Advisory Committeeを世界だけでなく、アジア地域や国内委員会レベルまで作ってはどうか?という提案がありました。
私自身もこれについては、賛成で、ユースの力をIUCNの中にもっと取り込んでいく必要性をこの会議に参加して改めて感じました。今の日本のユースには、生物や法律などに詳しい専門家や自然に何となく関心のあるユースはいますが、うまく発掘できていなかったり、力を引き出せていないような気がしています。Global Youth Biodiversity Networkなどとのすみわけや連携も考えつつ、日本ユースの力を引き出し、日本にも世界にも貢献していくために、今後の体制について再考したいと思いました。
IUCN日本委員会事務局 稲場一華