生物多様性条約第16回締約国会議の開会式が開かれました。

先住民地域共同体からのカリ歓迎のパフォーマンスから始まるのが、コロンビアがホスト国らしさといえます。その後、ファンCOP15議長からの開会挨拶が行われました。ファン議長からは、DSIや、計画・モニタリング・報告・レビュー、資源動員の議題について連帯と柔軟性を全参加国に求め、2030年に生物多様性の損失が反転し、地球が美しい状態で次世代に渡せるようにしようとの挨拶を述べました。

その後、COP15議長の役割として、COP16(および二つの議定書会合)の議長として、スサナ環境大臣を選出し、COP15からCOP16への引継ぎ式を終えました。

議長の象徴である”木槌”の受け渡し

その後、ショーンメーカー事務局長の挨拶や、スサナCOP16議長の挨拶、地域グループからのオープニングステートメント、議題や進行案の確認、その他会議運営に関する事務的な事項を進めました。

議題や進行案のところでは、ロシアやコンゴなどから、議題数が多すぎること、途上国の参加者が少ないなかで4つのコンタクトグループを実施することへの不満の声などが上がりました。議長や事務局が説明を行い、同意を得るやり取りがありました。

COP17開催国の決定をこのCOP16期間中に選出しなければなりません。順番では、東欧国から選ぶ必要があります。事務局にホスト国となる意向が伝えられたのは、アルメニアとアゼルバイジャンの2ヶ国です。歴史的に、領土問題もあるライバル国の関係の様です。期間中に何らかのコンセンサスが作られることになります。

10時から13時に行われた本会議後には、様々なサイドイベントやパビリオンでのイベントが開催されるようになりました。どのくらいのイベントが開かれているか、誰にも分からない状況です。

午後には第1作業部会と第2作業部会が開かれました。今回は、SBSTTAやSBI、8(J)作業部会、DSI作業部会等で協議したものについて、ビューロでの検討の元、すぐにコンタクトグループを設置し、そこで詳しく協議することとなりました。が、気を抜くとすぐ声明を述べだす国もあって、共同議長の思ったような進行にならないところがあります。

先週のSBIと異なり、参加者が数倍に膨れ上がり、今ままでのCOP以上に、フォーラム部分のイベントがにぎやかな印象を初日だけの経験ですが、強く感じます。

その中の一つは、GBFのロゴを基に、23の目標のアイコンです。GBFパビリオンの初日には、SDGsアイコンを作成したヤコブさんによるアイコンが発表されています。

初日から、コンタクトグループが「生物多様性と健康」「8(J)項関係」「DSI」「主流化」の4議題で開かれました。主流化のコンタクトグループは、決定の重要な箇所から交渉を始めて、丁寧にかつスピーディーに内容の精査が進んでました。

国際自然保護連合日本委員会事務局長 道家哲平