10/22-23にかけて、CIコロンビアが実施するHYUEAプロジェクトの視察に参加しました。
企業も含めて12名が参加し、Huila県にあるコーヒー農場やモニタリングサイトを訪れました。
一日目は、プロジェクト担当者からこのプロジェクトに関する紹介やHuila県から生物多様性戦略の発表がありました。
2日目はいよいよサイトへ移動です。
道中バスからは水田や牧場も見られ、車内ではCIコロンビアのスタッフが隣だったため、コロンビアについて会話することもできました。今回のCOPが首都のボゴタではなく、カリになったのは、コロンビアについて世界の人に深く知ってもらいたいということと、地域の発展のためだそうです。カリの街中にはCOPの広告や新聞記事が多くありました。
途中、朝食のためにレストランによりました。そこには展望台と草地があり、そこには多くの小鳥たちがいました。展望台に立っていると彼らの鳴き声に包まれるようで、ここでもコロンビアの鳥の多さと多様性に驚かされました。しかし、マメ科の植物が多く、土壌に栄養がないことが伝わってきました。
バスに揺られること5時間、コーヒーサイトに到着しました。
この農園は家族経営で、広い土地のうち、1部を農場として使い、それ以外の場所の森林を回復させているそうです。森林を回復させている場所は見ることが出来ませんでしたが、農場の方は、コーヒーの木以外にもバナナやキャッサバ、オレンジなど多様な植物が植えてあり、その点も評価されて、レインフォレストアライアンスの最高評価もとっているそうです。
しかし、意外だったことは、野鳥の数が少なかったことです。農場を訪れた際に、大人数で訪れたからか農場内では鳥や昆虫がほぼ見られませんでした。
また、タイの先住民族が育てているコーヒーを訪れた際には、森の中の低木林にひっそりとコーヒーが混じっているというような景観だったので、そことのギャップも意外でした。この農場はアグロフォレストリーであると説明を受けましたが、アグロフォレストリーの指すものは国によって多様なイメージがありそうです。農場は山の上の斜面にあり、山の下の方では栄養が足りずコーヒーが育たないそうです。
モニタリングサイトを訪れるとモニタリングチームが私たちを歓迎してくれました。
チームは高齢の方から子供まで多様な年齢層の方が参加していました。実際に山に入って、サイトの説明を受けましたが、その間にも説明者の周りの人々は楽しそうに自然を観察していて、本当に自然が好きなことが伝わってきました。CIコロンビアのスタッフもここのチームはやる気があって大好きなんだと誇らしげに仰っていました。
ここのモニタリングサイトでは、鳥、哺乳類など5つのモニタリング項目があり、イチジクを重要な種として選定しモニタリングを行っているのと、哺乳類ではセンサーカメラを18台しかけているそうです。以前データを見せてもらった時には、メガネグマやミナミコアリクイ、ジャガーなどが見られました。
私の関わっているAKAYAプロジェクトでは、センサーカメラを100台近く仕掛けており、データの管理を簡易化できないか模索していますが、なかなか同じくらいの量を管理しているサイトはなさそうでした。もし知っている方がいたらぜひ教えて欲しいです。
IUCN日本委員会事務局
稲場一華