IUCNリーダーズフォーラムの二日目が開かれました。初日は、GBFをある程度知っている方には導入に近い印象のテーマが多かったのですが、二日目は、金融関係者が数多く参加するセッションが開かれていたように思います。

基調講演は、元フランス中央銀行副総裁も務めて、現在、生物多様性クレジット検討パネルの共同議長を務めるシルビー・グラード氏の発表があり、続くセッションにはドイツ銀行の持続可能なファイナンスを担当する部局のトップがパネリストで登壇をしていました。「気候変動だけでなく、生物多様性も、マクロ経済を考えるうえで、中央銀行が責任をもって取り扱うべき議題との認識に至っている」という発言もあり、日本とのレベルの差を感じたところです。ちなみに、日本銀行のウェブサイトで「生物多様性」を検索しても、一件だけしか記事が出ません。

二日目のキーワード

1日様々なセッションに参加して得られる情報も大事ですが、関係者により踏み込んだ質問ぶつけ、意見を交わすことから得られるものが多く感じます。

本日気になったキーワードを羅列すると「ネイチャーポジティブイニシアティブの発足」「TNFDが今後もたらすインパクト」「生物多様性クレジットの試み―何が、どこまで進んだか」です。情報量も多かったこともあり、3日目の議論も踏まえつつ、ナイロビの移動の合間に、少し整理したいと思います。

国際自然保護連合日本委員会

事務局長 道家哲平