近年、ビジネスの文脈においても生物多様性やネイチャーポジティブ等のキーワードが大きな注目を集めています。
例えば、2022年12月に開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)では、新たな生物多様性に関する世界目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が制定され、23のターゲットの中の1つでビジネス業者が生物多様性に係るリスクや依存・影響を評価・開示することを求められています。また、同国際会議やG7 2030年自然協約において、「自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させる」というネイチャーポジティブの考えが掲げられました。

他にも、2023年9月には、TNFD開示枠組(v1.0)が発表され、企業の活動と自然資本との影響・依存関係、関連するリスク・機会の情報開示が求められており、複数の企業が開示枠組みに則った開示を開始しています。TNFDアダプター(開示枠組みに基づく開示を宣言した企業)には、2024年6月時点で416社中、日本からは113社(およそ3分の1)が名乗りを上げるなど、ビジネスと自然資本の関わりは大きく加速していくことが予想されます。

今後、ビジネスの文脈で自然資本との関係がより求められる中で、ビジネスパーソンにも一定程度の自然資本に関する知識が求められることが考えられます。本イベントでは、これらの社会情勢を加味して、ビジネスとネイチャーポジティブや自然資本のつながりを認識し、最新情報を理解できるようになるための網羅的な基礎知識に関する連続講座を実施します。


<イベント概要>
形式:オンライン
主催:国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)
企画協力:公益財団法人日本自然保護協会、コンサベーション・インターナショナル・ジャパン
対象:ネイチャーポジティブ・自然資本に関心があるビジネスパーソン
日時:8月19日(月)18:00~19:30
お申込み:https://naturepositive01.peatix.com/
参加申し込み締め切り:8月18日(日)18:00まで
参加費:3,500円(税込)
※企業向け講座ですが、NPOや学生等その他の方でもご参加いただけます。また、後日アーカイブのみ視聴を希望する場合もお申込みいただけます。いただいた資金は、ユースの国際会議派遣支援等に使用させていただきます。

講義内容:
(前半)IUCN必見資料 Nature Positive for Business 解説
(後半)サプライチェーンと地域の関わり 海外の取り組み事例から
講義受講で得られる知識:
 ①ネイチャーポジティブの全体像やキーワードを把握し、ネイチャーポジティブと日々接しているビジネスの関わりを理解することができる
 ②ネイチャーポジティブ達成に向けた国や国際機関の取り組みを知り、社会全体の動きとビジネスとの関連性を把握できる
 ③海外の事例から、サプライチェーンを通じたネイチャーポジティブの取り組みについて知見を深めることができる