生物多様性国際ユース会議二日目がスタートしました。
朝ごはんを食べた後、外へ行き、自然と一体化するワークを行いました。冒頭で日本人から挨拶をする時間をいただき、日本へ来てくれた感謝と里山について説明させてもらいました。
その後、室内に戻り、KINSHIPという団体の方から文化やアート、ストーリーの大切さを学びました。私たちの価値観が先祖から伝えられた物語によって形成されていることやそれが地域レベルだけでなく、国、世界というたくさんのレベルのストーリーからなっていることが述べられました。また、人間は感情で動く生き物であること、社会変革が起こる際には、必ずアートなど文化的なものが伴っていること等、アートや文化が私たちに及ぼすパワーについて述べられました。ネイチャーポジティブには、社会変革が必要とされていますが、私たちにはアートや文化といった面に関する取り組みも必要なのだろうと思いました。
その後、グループに分かれ各々の自然との関わりを持った背景を発表しあいました。先住民族の方は、いつも身近に自然があり、自然は生活である(Nature is Life)という声があったのに対し、私のように趣味で山などによく出かけるが、都市部で生活している方もいました。頭痛に苦しんでいたが、田舎へ移り住んだら頭痛が治ったという経験を持った方もおり、健康と生物多様性のつながりを強調していました。また、日本ではなかなか聞かない紛争や移民といったワードが出てきたことも印象的でした。
午後には、グループごとにどうしたら生物多様性を取り戻すことができるのかが話し合われ、全体共有もされました。しかし、グループごとに今回のIYCBの改善点を述べているグループもあり、ファシリテーターの多様性が出ていました。
グループワーク以外にも、主催者GYBNの創設者であるメリーナさんからお金や権力の格差について講演がありました。お金や権力がこの世界で大きな力となっていること、意思決定を行っているのは、政策決定者であることから、政策提言の重要性などが述べられました。参加者からの質問で具体的にユースがどうすればよいのか、どうすれば変革を起こせるのかといった質問が上がりましたが、解決(表面的)ではなく、(課題の複雑性を認識したうえで)築くのであるという言葉が印象的でした。
夜、ご飯の後にはネットワーキングセッションが行われ、日本で運動会などでよく目にする借り物競争のビンゴ版をみんなで楽しみました。お題の中には野生動物に話しかけた人や道端で拾い食いしてしまう人(私かな)など面白いお題が並んでいました。
IUCN日本委員会事務局 稲場一華