COP16の最終日の前日である31日は、サイドイベントやパビリオンでのイベントも数が少なくなり、交渉の決着に向けて、にぎやかさが減ったような印象です。30日の本会議を経ても、実質的なCOP16の20議題のうち2文書、カルタヘナ議定書10議題のうち6文書、名古屋議定書12議題のうち3文書しか採択できていないなど、無事に終わることが出来るのか暗雲が漂ってきました。
日中、第1作業部会および第2作業部会を開催したのですが、一つの段落を解決するのに2時間かかり、L文書(最終文書)に本日仕上げることができたのは、2議題(一つはbracket付き)と聞いています。
夜7時40分に開かれた本会議では、カルタヘナ議定書と名古屋議定書の枠内で設定されている遵守委員会のメンバーを選出しました。
その後は、昨日プレゼンが行われた第17回締約国会議の開催地を決める投票が行われました。この投票という仕組みはCOPでも非常に珍しく、COP15とCOP16でしか見ることが出来ない貴重な機会です。ちなみに、生物多様性条約での決定はよくコンセンサスといわれます。コンセンサスは「総意」という言い方をしますが、国連方式のコンセンサスは、「異議がないことを以て総意とみなす」とされています。そのため、”積極的に賛成でないけど、異議は唱えない”という態度の国もよく見られます。
結果、第17回締約国会議(および関連議定書会合)の開催国として、123票のうち65票対58票で、アルメニアが選出されました。
その後、第1作業部会が深夜まで開催されました。