グリーンウォッシュ 7つの罪

カナダのマーケティング会社 TerraChoiceが発表した、グリーンウォッシュによって生じる弊害を説明した「グリーンウォッシュの罪」は、ネイチャーポジティブを阻害する要因としても当てはまることです。

1

隠れたトレードオフの罪

Sin of the hidden trade-off

限られた点に基づいて、製品が環境に優しい(生物多様性を阻害しない)と主張すること

例:特定のポジティブな調査結果のみを基に、製品が生態系全般への悪影響がないと商品説明に記載する
2

証明を示さない罪

Sin of no proof

信頼できる根拠を提示せず、「ネイチャーポジティブに寄与する」と主張すること

例:信頼できる機関での実証を確認せず、「環境を汚染しないXXという原料を使用している」と発表する
3

あいまいさの罪

Sin of vagueness

定義が不十分・範囲が広いため、消費者が意味を誤解する可能性があること

例:ウランや水銀も自然由来であるため、All Natural=「環境に良い」とは必ずしも言えない中、All Naturalと製品に記載する
4

偽りのラベルを表示する罪

Sin of worshiping false labels

第三者の推奨がないにも関わらず、あたかも推奨されているように見せかけること

例:該当機関への確認無しに、「XX機関も推薦」と製品に記載する
5

無関係の罪

Sin of irrelevance

関係のない情報をもとに、ネイチャーポジティブへの貢献を主張すること

例:法律で決められている基準を満たしているだけなのに、あたかも特別な基準を満たしたかのように記載する
6

悪を比べて
ましなほうを宣伝する罪

Sin of lesser of two evils

生物多様性破壊をもたらす要因2つを並べ、限られた選択肢の中のみでインパクトを主張し、消費者の注意をより大きな問題から逸らすこと

例:競合他社A社と比べて、自社の製品は環境負荷が低いため生物の多様性を破壊しない、と主張する
7

不正確の罪

Sin of fibbing

ネイチャーポジティブに関する主張が誤っていること

例:ネイチャーポジティブ指標の基準を達していないにも関わらず、認証マークを使用すること

※原文:Sins Of Greenwashing

皆さんの取組を振り返って、どれか当てはまることはないでしょうか。
良かれと思い実施した制度がかえって環境を破壊することが無いよう、自分たちが取り組む施策が正しい結果につながるものかちゃんと見返すことが重要です。