2050ビジョンと2030ミッション

昆明・モントリオール生物多様性枠組のビジョンは、
「2050年までに、生物多様性が評価され、保全され、回復され、そして賢明に利用され、それによって生態系サービスが保持され、健全な地球が維持され、すべての人々に不可欠な恩恵が与えられる」自然と共生する世界である。

2050年ビジョンに向けた、2030年までの期間のこの枠組のミッションは次のとおりである。

必要な実施手段を提供しつつ、生物多様性を保全するとともに持続可能な形で利用すること、そして遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を確保することにより、人々と地球のために自然を回復軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め反転させるための緊急の行動をとること

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2050年グローバルゴール

昆明・モントリオール生物多様性枠組には2050年ビジョンに関連する2050年に向けた4つの長期のゴールがある。

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ゴールA:すべての生態系を守り、取り戻す

すべての生態系の健全性、連結性及び強じん性(レジリエンス)が維持され、強化され、又は回復され、2050年までに自然生態系の面積を大幅に増加させる。
人間によって引き起こされる既知の絶滅危惧種の絶滅が阻止され、2050年までに、すべての種の絶滅率及びリスクが10分の1に削減され、在来の野生種の個体数が健全かつ強じん(レジリエント)な水準まで増加される。
野生種及び家畜・栽培種の個体群内の遺伝的多様性が維持され、その適応能力が保護される。

ゴールB:自然といっしょに繁栄する

2050 年までに、生物多様性が持続的に利用及び管理されるとともに、生態系の機能及びサービスを含む自然の寄与が、高く評価され、維持され、そして現在低下しているものが回復されることで強化されることにより、持続可能な開発の達成を支え、現在及び将来の世代に便益をもたらす。

ゴールC:自然の恵みを公平に分け合う

国際的に合意された取得の機会と利益配分に関する文書に従い、遺伝資源に関連する伝統的知識を適切に保護しつつ、遺伝資源、遺伝資源に関するデジタル配列情報及び遺伝資源に関連する伝統的知識の利用から生ずる金銭的・非金銭的利益が、該当する場合には、公正かつ衡平に、必要に応じて先住民及び地域社会も含めて配分されるともに、2050年までに大幅に増加することによって、生物多様性の保全及び持続可能な利用に貢献する。

ゴールD:事業として取り組み、協力して目標を達成する

年間7,000億ドルの生物多様性の資金ギャップを徐々に縮小し、資金フローを昆明・モントリオール生物多様性枠組と2050年ビジョンに整合させながら、昆明・モントリオール生物多様性枠組を完全に実施するための、資金源、能力構築、科学技術協力、技術へのアクセスと技術の移転を含む、十分な実施手段が、すべての締約国、とりわけ後発開発途上国、小島嶼開発途上国及び経済移行国を含む特に開発途上国の締約国に対して確保され、衡平にアクセスできるようになる。